湘南アマデウス合唱団

曲目解説

こちらに掲載されている曲目は、全て2018年10月20日(土)の定演演奏会に演奏する曲目です。
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word形式データ

「Regina coeli (レジナ・チェリ 天の女帝)KV127」
作曲年代
1772年5月
作曲地
ザルツブルグ(オーストリア)
編成
ソプラノ独唱、混声4部合唱
オーケストラ
オーボエ(フルート)2、ホルン2、ヴァイオリン2部、ヴィオラ、チェロ・バス、オルガン

「Regina coeli (レジナ・チェリ 天の女帝)KV127」曲目解説
 天の女帝とはキリストの聖母マリアのことで、キリストが十字架に付けられ処刑された後、3日後に復活されたというキリスト教の聖書に基づいた一節が歌詞で、その意味は、
「天の女帝、喜び給え、アレルヤ
それは貴女の抱かれしお方(キリスト)が、アレルヤ
神の仰せの通り復活された、アレルヤ。
我らのために祈り給え、アレルヤ。」
というたったの4行からなる短い言葉で表されている。モーツァルトに限らずフランクはじめ古来多くの著名な作曲家がこのレジナ・チェリに曲をつけていて名曲が多い。
 モーツァルトは同じ言葉のレジナ・チェリのために、3曲作曲しているが、今回のKV127はそのうちの第2作に当たり、ミヒャエル・ハイドンの妻となったソプラノ歌手のマリーア・マグダレーナ・リップ(1745-1827)のために作曲された。3曲の中では一番華やかで難しいテクニックが要求される曲となっていて、1778年4月には当時著名なザルツブルグのカストラート歌手フランチェスト・チェッカレッリが演奏したことも史実に残されている。
 全体は3部楽章構成で独唱、合唱、管弦楽のための協奏曲となっていて、晴れやかなテキストにふさわしく華やかなコロラトゥーラ・ソプラノの高度な歌唱技法が要求されている。またそれを盛り上げる合唱と弦楽器の柔らかな響きをもって演奏される。最後はアレルヤで喜ばしく華やかに閉じる。

「Missa in C (戴冠式ミサ)KV317」
作曲年代
1779年3月23日
作曲地
ザルツブルグ(オーストリア)
編成
独唱4部、4部合唱
オーケストラ
オーボエ2、ホルン2、トランペット2、トロンボーン3、ティンパニ、ヴァイオリン2部、チェロ・バス、オルガン

「Missa in C (戴冠式ミサ)KV317」曲目解説
 モーツァルトの作曲したこの曲は、その愛称と音楽の美しさ、そしてほどよい規模によってお祝いの儀式で使われる最も有名な華やかなミサ曲として知られている。
 1985年ローマのヴァティカンにあるカトリック大本山聖ペトロ大聖堂で演奏され、音楽史上画期的なミサとなった。それは教皇ヨハネ・パウロⅡ世が執り行うミサにモーツァルトのこの曲が用いられたからである。
 それまで教皇庁は1903年の教皇勅書に基づいて、グレゴリオ聖歌、無伴奏の声楽曲(パレストリーナ様式)、伝えられてきた讃美歌などを推奨しており、オーケストラによるミサ曲は事実上禁止されていた。この戴冠式ミサがどのような経緯で実現したのかは不明であるが、モーツァルトのオペラ「フィガロの結婚」の伯爵夫人のアリア「楽しかった日々はいずこ」に似たアニュス・デイの美しい旋律が世俗的と思われて排除されて来た。しかし実は教会音楽として見事な効果を有することを、教皇庁とこの時指揮をとったヘルベルト・フォン・カラヤンが初めて示したことがカトリック史上また音楽史上画期的な出来事として残ることとなったからである。
 このCD、DVDは教皇ヨハネ・パウロⅡ世の司式のもと、カラヤン指揮、ウィーンフィルハーモニー管弦楽団、ウィーン楽友協会合唱団、ソプラノ キャスリーン・バトル、アルト トゥテリーゼ・シュミット、テノール エスタ・ヴィンベルイ、バス フェルッチョ・フルラネットなどのそうそうたるメンバーで市販されている。
 作曲の由来としては、1779年1月にモーツァルトはザルツブルグ宮廷オルガニストに任命された。その以前から宮廷作曲家として活躍し、その職責から数々の教会音楽を作曲してきたが、オルガニストに任命されてからこのミサ曲は最初の作品となっている。
1779年の3月23日に完成しているので、この年の復活祭の4月4日にザルツブルグ大聖堂で演奏されたと想定されている。
一般のミサ曲に比べてやや短めであったわけは、当時の大司教コロレードは長時間のミサを嫌って「45分を超えない規模」を要求したが、「戴冠式ミサ」に限っては「略式」のイメージは全くなく、簡潔であるが-美しさの凝縮を感じさせる曲にまとめてある。
 曲名の由来は1791年9月レオポルドⅡ世の逝去に伴う葬儀と、その翌年1792年にフランツⅡ世の戴冠式に演奏された可能性が大きく、そこから「戴冠式ミサ」の呼称が広まったと言われている。華々しい晴れやかな音調と堂々たる構成は王冠を戴く壮麗な雰囲気をみなぎらせている名曲でもあるので、創立25周年を迎えたアマデウス合唱団の定期演奏会の曲としては最適なお祝いの曲であろう。

小笠原 康二

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